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共有持分を買い取る業者とのトラブルに注意 260121

  • Jan 21
  • 4 min read

 

〜「すぐ現金化できます」に潜む落とし穴〜

 

相続をきっかけに、不動産を共有名義で持つことになった方と、

悪質な「共有持分買取業者」とのトラブルが増加しています。

 

近年の相続関係の複雑化や、家族関係の希薄化により分割協議が進まず

「他の共有者と話し合いができない」

「時間がかかるから、自分の持分だけでも早く現金化したい」

 

そう思う方も居るかもしれません。

しかし、こうした事情につけ込むような形で、

悪質・強引な取引が行われるケースが増えています。

 

今回は、共有持分買取業者との間で実際によく見られるトラブルと、注意点をまとめてみます。

 

■ 共有持分買取とは?


共有持分買取業者とは、いわゆる「訳あり物件」をメインに、

不動産全体ではなく、共有者の一人が持つ「持分だけ」を

買い取ることを専門に行う業者です。

 

「すぐに現金で買い取ります」「他の共有者に伝えなくても大丈夫」

「遺産分割の交渉をしなくて済む」

といったメリットを強調する広告をよく見かけます。

 

確かに、合法なビジネスであり、

空き家や訳あり物件を次のニーズにスムーズに移行したり

トラブルを解消できる可能性もあります。

 

しかし、仕組みを理解せずに悪質な業者と軽々しく契約すると、

さらなるトラブルが発生する可能性があります。

 


■ よくあるトラブル①  想像以上に安い買取価格を要求される

 

共有持分は、基本的に市場で自由に使える不動産ではありません。

基本単独で利用できない、売却も難しい、他の共有者との紛争リスクがある。

そのため、それを理由に「買取価格は実勢価格の2、3割以下」

売り手の弱みを利用して、タダ同然を請求されることも珍しくありません。


 

■ よくあるトラブル② 契約を急がされる

 

「今日中でないとこの金額は出せない」

「次の買い手が決まっているので、今決めないと困る」

このように、不安をあおって冷静に考えさせないように

即断を迫る業者には要注意です。

一度それに乗って持分を売ってしまうと、さらなるトラブルの原因となります。


 

■ よくあるトラブル③ 売却後、共有者間の関係が悪化

 

これが一番恐ろしいトラブルの原因で

共有持分を業者に売却すると、その業者が新たな共有者になります。

 

すると、持分に基づいて、不動産の使用を主張できるようになり

「自分に活用させろ、使えるように片付けろ」

などとクレームを付けてくる可能性があります。

さらには、敷地内に居座るなどもっと悪質な対応を取られ、

嫌ならば持分を売れと請求され、

最悪には、共有持分の分割請求の「訴訟を起こされる」可能性もあります。

 

このように、兄弟間などの内輪のもめ事が、外部の者とのもめ事に発展し

「原因を作ったのは誰だ!?」

と結果的に家族間のトラブルをさらに深刻化させてしまうこともあります。


 

■ よくあるトラブル④ 勝手に相続登記をされてしまう


分割協議ができないから相続登記できないし、トラブルには巻き込まれないと

思うかもしれませんが、悪質な業者から要求されて、相続人のひとりで勝手に相続登記が

されてしまう可能性もあります。

 

分割協議が整わなくても、「法定相続」という法律上のルールに基づいた公平な持分に相続登記をする事は、相続人ひとりでも行う事が可能です。

 

悪質な業者から、相続登記をしたら買い取ってやると言われるがままに、手続きがなされ、その直後に持分が悪質な業者に売却されたら、その権利を足掛かりに残りの相続人にも売却を迫るという、かつての「地上げ行為」に巻き込まれる可能性もあるのです。

 

さらに、持分の売買を取り消したくても、契約書に「買戻し不可条項」や「違約金条項」などを盛り込まれたものにサインをしているとスゴまれたら・・・

一度登記が移ってしまえば、取り戻すことは極めて困難です。


 

■ 共有持分を売る前に考えるべきこと


このようなリスクやトラブルの可能性をあらかじめ知っておき、

ひとりで勝手に話を進めずに、

まず契約前に、必ず第三者(弁護士・司法書士・専門家)に相談すること。

それを踏まえて例えば、

「一部でなく、不動産全体を買い取って貰うように他の相続人と一緒に話をしたい」

などと全体売却の提案してみましょう。

そのときの相手の反応をみれば、悪質な業者であるかの判断のヒントになるでしょう。


 

■ まとめ


共有持分買取業者との取引は、

合法だがリスクが高く、価格面で不利になりやすい傾向があります。

特に、急かされる、相場説明が曖昧、「他に方法はない」と言われる。

 

このような場合は、一度立ち止まるべきです。

他の相続人にも意見を聞き、契約前に、専門家にご相談ください。

それだけで、防げるトラブルは数多くあります。

 


 
 
 

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